心神の安定 熟睡の重要な条件
中国漢方では、不安になることも「病」と考えています。
今現在、この病が日本を脅かしています。
気合いや根性だと病は改善できない
中国漢方では心を神(精神) の舎る臓器と考えられていて、心の神、つまり精神の安定(安神)こそ入眠・熟睡の条件となっています。
睡眠不足だと、不安になりやすいとも言えるんです。
不眠に関しては、他にも気・血・陰(体液)などの不足から起こる虚証タイプの不眠もありますが今回は、体内に心の神の安定を邪魔するものがあって眠れない実証タイプについてです。
虚証の不眠は身体に不足しているものを補うように対応しますが、実証の不眠は心の安定を邪魔するものを取り除くようにします。
具体的には心身の興奮をおさえることによって解消させるんです。
興奮して眠れない
コロナウイルスが心配で眠れないのが実証タイプ。
ストレスや精神的な刺激が引きがねで起こる不眠の特徴は、興奮して眠れない・寝つきが悪いといった症状の他に、口が粘る・口が苦いなどの症状を伴うことが多いんです。
このような場合、精神を安定させる温胆湯がオススメ。
食事にも原因があり、肉や脂っこいものなどカロリーの高い食べ物の取り過ぎなどのため、体内に熱を持ちやすく、熱のため神経が興奮しても不眠にもなるんです。
不眠のほかにも、イライラ・心が落ち着かない、口内炎や吹き出物ができやすい・尿の色が濃い・ほてりなどの熱症状には、身体の熱を取り除き、心身の興奮状態をおさえて自律神経を安定させる漢方薬が瀉火利湿顆粒などがオススメ。
更年期の火照りにも
更年期では、疲労やストレスが蓄積されたうえに、体力的にも衰え、身体のバランスが崩れ、実と虚が入りまじった不眠が起きます。
対応にはそれぞれの薬を組み合わせて用いていくことに。
組み合わせが凄く重要になってきます。