妊娠したいのに妊娠しにくいということを知らない

他の動物と妊娠について比べてみる

人間の妊娠は他の生き物と比べるとどうなのでしょうか?
今回は人間の妊娠する確率について調べてみました。

『確率から見た妊娠するということ』

結論からいうと人間は、もともと妊娠しやすい生き物ではないようです。

1周期あたりに妊娠する確率は約20%

ドイツの研究では、子づくりを始めて6周期で81%、12周期(1年後)で92%が妊娠したという結果でした。
この数字は1周期ごとの妊娠率を累積していった累積妊娠率です。
これを1周期あたりで見てみると、妊娠する確率(妊娠率)は約20%になります。

この確率を高いと見るか、低いと見るか?

それは、人それぞれ違うでしょう。一つの物差しとして、生物学的に見てみると、他の哺乳動物と比べると、ヒトの妊娠率は格段に低い確率なのは間違いありません。
たとえば、ネズミがほぼ100%近く妊娠することは知られていますが、人間に比較的近いとされるチンパンジーでは70%近くが妊娠するといわれています。

生物学的な視点から見ると、ヒトは妊娠しづらい動物だといえるのです。
その一方で、周期あたりの妊娠率、すなわち妊娠するまでにかかる期間は、女性の年齢に大きく影響されます。

下のグラフは、男女の年齢別の「妊娠するまでにかかった期間」です。

男性と女性の違いは一目瞭然です。
男性は年齢による差がほとんど見られませんが、女性は年齢が上がるにつれて、妊娠するまでに時間がかかっています。

そのため、健康上は問題のないカップルでも、女性の年齢によって、妊娠のしやすさは左右されることがわかります。
そして、近年は晩婚化や晩産化の影響で、子づくりをはじめたときには、すでに「妊娠まで時間がかかる年齢」になっていて、そのため「なかなか妊娠しない」と感じる人が多くなっていることが想定できます。

人間の妊娠率が低いのは?

健康でなんの問題もないカップルでも、1周期あたりの妊娠率がせいぜい20%程度なのは、なぜなのでしょうか?
それは、そもそも、健康な男女であっても、精子や卵子には、ある程度の割合で染色体異常があるという説が有力です。

タイミングよく精子と卵子が出会ったとしても、どちらかに染色体異常があれば、正常な受精はできません。
また、たとえ受精したとしても、着床しなかったり、流産となって、出産まではこぎつけないのです。

つまり、妊娠するのか、しないのかは、「たまたま」だということ。

確かにいえるのは、人間とはそういう生き物だということです。
このことは、正常とか異常とかいうことではなく、人間の生殖活動は、よい精子とよい卵子が出会う、”偶然性”が少なからず影響していることを物語っています。
そして、そのために、カップルによって妊娠するまでに要する期間が異なってくるというわけです。

結果、妊娠する為に必要なのはよい精子とよい卵子を作る事

これが一番の妊娠の近道になるようです。

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