西洋人参で今から陽気の補給を
目に見えない「気」。
漢方では存在しています。
健康でいるためには必須。
活動することで「気」は消耗しています。
今回は「気」について、少しお話ししますね。
漢方には「陽極まれば陰を生ず」という言葉があります。
例えば真夏の暑さは陽なのですが、陽が極まっている猛暑も峠を越えると、陰の勢力が徐々に勢いが増えてくることをいいます。
この時期の養生法は、消耗した陽気(エネルギー)の補給がポイント。
万物が成長する夏は、身体の新陳代謝も旺盛な時期なんです。
発汗なども加わって、陽気を消耗しています。
このまま秋を迎えたのでは、陰の勢力が強くなる冬場に体内の陽気が不足し、ゼンソクや気管支炎のようなアレルギー性疾患が現れやすくなります。
気をカラダに入れる
冷え症体質の人やカゼをひきやすい虚弱体質の人は、体質改善では気の調整が効果的。
症状が出てきてから補陽剤(陽気を補う薬)を飲むのでは遅いんです。
「未病先防」という予防医学の考え方の漢方には、夏のうちから少しずつ補陽剤を服用し体力をつけて、冬場の病気を未然に食い止めるのが漢方的養生法。
この時期に陽を補う、いわゆる「春夏養陽」の作用があるものといえば、西洋人参(アメリカ人参)。
西洋人参は性質が穏やかで涼性であるため、暑い時期に陽気を補う健康食品として漢方の世界では人気が高いんです。
また、のぼせやすい人や、高血圧傾向の人にも使いやすい人参として知られています。
冷えが出やすい人や低血圧傾向の人は、朝鮮人参や双料参茸丸のように温性の補気剤を合わせて使うこともあります。
なんでも「気」を補えばいい、ということではありません。
あくまでも、バランス。
漢方でも気には種類があるのですから。