人は適度な運動で若さが保てる
運動は健康のもと、二千年前の中国・春秋戦国時代の養生家は、体を動かすことで体内の気血の流れが促進されることを知っており、生活養生の1つに運動を組み入れました。
『呂氏春秋』には「流れる水は腐らず、(常に)開け閉めされる扉の軸は虫に食われない」と記されています。
つまり、たえず動いていることが重要なのです。
人の身体も同じことがいえます。
運動は、人体の細胞の1つ1つが生き生きと活動するために不可欠のもの。
さらに言うなら、科学的かつ合理的な運動こそ、身体の各機能を改善し病気をはねつける力となり、あわせて抗老防衰の格好の処方ともなります。
激しい運動は逆効果
ただし、それは“科学的かつ合理的な運動量”でなければなりません。
運動量が多すぎて体力の限界を超えるようでは健康目的からはほど遠く、逆に害となります。
運動会や試合時のような激しい運動を長期間続けることは、身体にはよくありません。
女子マラソンの選手のなかには、生理が止まったり、骨粗鬆症にかかる人が多いと言われています。
運動は、量と強さを十分把握しながら行うことが大切です。
一般的に運動強度は、運動前後の脈拍で判断します。
運動後の脈拍数が運動前よりもプラス20前後なら適当です。
「170マイナス年齢=運動後の脈拍数」という計算式にあてはめてみるのもよいでしょう。
50歳の人の運動後の適切な脈拍数は、170マイナス50=120です。
これ以上に脈拍数が上がらないよう運動量を試してみてください。