夫婦の体重(BMI)は妊娠しやすさ(不妊)に影響する?(論文紹介)
女性だけダイエットするより、夫婦でダイエットした方が効果的という研究報告があります。
不妊治療中なのであれば、少し痩せている方が良いようです。
女性の肥満・低体重(やせすぎ)が妊娠しやすさについて議論にあがることが多いと思いますが、夫婦それぞれの肥満・低体重はどうでしょうか。
Yue Zhangら.Fertil Steril. 2020. DOI: 10.1016/j.fertnstert.2020.05.041
最近、中国の論文は生殖医療分野でも圧倒的に日本より有名雑誌に掲載されている印象があります。
夫婦の体重に注目したビッグデータの妊娠との関連を示した論文です。
ご夫婦で話し合うきっかけになれば良いと思います。
女性体重は受精卵の染色体異常と関係する?(論文紹介)
妊活とダイエットは、とても密接な関係があることがわかってきています。
上記では、夫婦で、ヤセることが必要なんです。
女性の場合、太っていることで染色体の異常と関係があるようです。
染色体異常は妊娠率や出産率に大きく影響することがわかっています。
結果:
Yael R Stovezky, et al. Fertil Steril. 2021. DOI: 10.1016/j.fertnstert.2021.02.029
女性はWHOのBMI分類に従って、普通体重(18.5~24.9kg/m2、n = 1,254)、過体重(25~29.9kg/m2、n = 351)、肥満(>30kg/m2、n = 145)に分類しました。年齢を調整した回帰モデルでは,BMI分類は異数性胚の数や割合との間に関係は認めませんでした。また,BMI 分類は、モザイク胚や euploid 胚の数や割合との間に関係は認めませんでした。35歳未満、35~40歳、40歳以上と年齢別にわけたサブグループ解析でも、同様の結果となりました。
結論:
PGT-Aによる体外受精を受けた患者の大規模なコホートにおいて、BMIは異数性胚、モザイク胚や euploid 胚の数または割合とは関連しませんでした。
やはり体重は意識した方がいいよね
今回は、ダイエットと不妊治療についてエビデンスを紹介しました。
ダイエットは、食事をコントロールするということです。
不妊治療だけでなく、自分自身の健康のためにも大切なこと。
生活習慣病は、自分で予防、改善できる病。
生活習慣を改善するだけなのですから。