どんなに小さな「めまい」でも不安になってしまうのは生きているから

そもそも「めまい」とは?

「めまい」と一言ですませていますが、実は、症状は人の数ほどあると思っています。
あまりに、症状がありすぎるから、一言ですませているような気がしています。

めまいには実際には次のように様々な症状が含まれています。

自分やまわりがぐるぐる回る

ふわふわしている

気が遠くなりそうな感じ

眼前暗黒感

物が二重に見える

不安感

動悸

吐き気

文字にして見ると、めまいと関係ないような症状もありますが、複合的に重なっているため、症状として「めまい」と診断されることがあります。

つまり、めまい、とは、自分で判断することが難しい病気なんです。
自分で判断が難しいのですから、改善するためにも、早めに専門家に相談することが大切。

漢方でも、以外と専門知識が必要になっています。

めまいの治療法、水飲と痰湿で区別

まずは、虚証型と実証型で対応が違っています。
まずは実証型のめまいから。

実証型は水分代謝機能の異常などによって生じた、病理的な水分(水飲・痰湿という)が関係する実証型のめまいのことです。
このタイプは、西洋医学でいうメニエール症候群の一部と捉えられています。
天井がグルグル回るような回転性のめまいが特徴です。

ひとくちに病理的な水分といっても、水飲と痰湿では性質が異なります。
これに対する治療法を分けて考えるのが中医学(中国漢方)です。

水分の摂り過ぎや、胃腸の機能低下などによって、体の各所に停滞した希薄なサラサラの水分を漢方では水飲といいます。
この水飲が、体の上部に昇って脳を養っている清陽の気の運行を妨げるため、頭部に十分な清気が供給できなくなり、めまいを誘発します。
この場合、めまいや体のふらつきの他に、胃部の膨満感(ポチャポチャと振水音が聞こえることもある)、動悸、息切れ、悪心や嘔吐(吐き出したものは一般的に水っぽい)、唾液が多いといった症状を伴います。

漢方薬の選び方

漢方薬として、水飲を温めながら代謝促進する苓桂朮甘湯や沢瀉湯を用いることがあります。
嘔吐感がひどい時は、小半夏茯苓湯を併用して、調整していきます。

これらの症状以外にも、粘り気をもった水分である痰湿が、体の上部に停滞して起きるめまいもあります。
この症状の場合、蒸気が充満しているかのような頭部の不快感や頭重感が特徴で、胸のつかえ、悪心、口の中が粘る、舌の苔が厚いといった不快な症状が同時にみられることが多くなります。
これらの症状は、湿度が高くなると悪化します。
漢方薬としては、上部の痰湿を除く作用のある半夏白朮天麻湯などが、候補として選ばれます。

これらの漢方処方は、複雑ですので、専門家に相談して使用してください。

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