「最近、口の端が切れて、なかなか治らない」そんな小さな違和感、ありませんか?
口角炎は、忙しい毎日が続く40代の働く女性に起こりやすいトラブルです。乾燥だけでなく、栄養不足や疲れ、免疫力の低下、口の中の環境などが重なって起こることがあります。
このページでは、皮膚科・歯科の考え方に加え、漢方・中医学(気・血・陰・脾胃)の視点も交えて、初心者の方にもわかりやすくまとめます。

口角炎とは?口角が切れる・長引く症状の基本解説
口角炎・口唇炎の違いと特徴
口角炎は、唇の端(口角)に炎症が起こり、ひび割れ、赤み、痛み、出血などの症状が出る状態です。
口唇炎は、唇全体や周囲の皮膚まで広がる炎症で、口角炎より範囲が広くなる傾向があります。
中医学では、口や唇は「脾(ひ)・胃(い)」、そして「気(き)・血(けつ)」の状態を映す場所と考えます。つまり口角炎は、皮膚のトラブルであると同時に、体の内側の疲れや不足が表に出ているサインとも言えます。
こんな症状が出たら注意|ヒビ・炎症・口を開けると痛いケース
- 口を開けるとピリッと痛む
- 食事中にしみる
- かさぶたを繰り返す
- 同じ場所ばかり切れる
こうした状態が続く場合、単なる乾燥ではなく、菌の関与や体調の乱れが関係している可能性があります。
中医学的には、唇の乾き・割れが目立つとき、「血虚(けっきょ)」や「陰虚(いんきょ)」が背景にあるケースもよく見られます。
なぜ口角炎は起こる?主な原因と発生メカニズム
口角炎が起こりやすい人の共通点
40代の働く女性は、仕事・家事・人間関係で「自分のケアが後回し」になりやすい時期です。
中医学では、この状態を「気血不足」や「脾の疲れ」として捉えることがあります。
具体的には、次のような生活が続くと、唇や口角が乾燥して切れやすくなります。
- 食事を簡単なもので済ませがち
- 冷たい飲み物が多い
- 甘いものやパン中心の日が増える
- 夜遅くまで頭を使い続ける
免疫力低下・疲れる時・慢性化しやすい理由
中医学でいう免疫力は、「正気(せいき)」=体を守る力です。疲れや睡眠不足が続くと正気が弱り、普段は問題にならない菌の影響を受けやすくなります。
「忙しい時ほど悪化する」「治ったと思ったらまた切れる」…そんな流れは、体が休息を求めているサインかもしれません。
歯科が関係する口角炎の原因とは
なぜ歯医者・歯科医師が口角炎を診るのか
口角炎は皮膚症状に見えますが、実は口の中の環境が深く関係することがあります。
- 歯周病
- 入れ歯のズレ・違和感
- かみ合わせの乱れ
- 口呼吸の習慣
中医学では口は「胃の入り口」とも捉えます。口腔環境の乱れが続くと、消化吸収(脾胃)への負担にもつながり、結果として唇のトラブルが出やすくなると考えます。
口呼吸・かみ合わせ・唾液量と口角炎の関係
唾液には菌の増殖を抑える働きがあります。中医学では唾液を「津液(しんえき)」(体を潤す水分)として捉えます。
口呼吸が多い、マスク生活で口周りが乾きやすい、唇を舐める癖がある場合、津液が不足し、口角炎が起こりやすくなります。
皮膚科と歯科、どちらを受診すべき?
皮膚科が向いているケース・歯科が向いているケース
皮膚科が向いているケース:
- 強い赤み・かゆみがある
- アレルギーやヘルペスが疑われる
- 皮膚の炎症が広がっている
歯科が向いているケース:
- 繰り返す口角炎
- 歯周病や入れ歯の問題が気になる
- 口の乾燥が強い、口呼吸がある
医療機関の正しい選択と受診の目安
次に当てはまる場合、早めに医療機関へ相談することが大切です。
- 2週間以上治らない
- 同じ場所が何度も切れる
- 痛みが強くなってきた
中医学では「早めに整える」ことが慢性化を防ぐ鍵になります。
口角炎が治らない・繰り返す理由
なかなか治らない口角炎の見逃されがちな要因
保湿だけで一時的に良くなっても、原因が改善されていなければ再発しやすくなります。
中医学的には、次の背景が隠れていることがあります。
- 血(けつ)が足りない(血虚)
- 体を潤す力が弱い(陰虚)
- 消化吸収が弱り、栄養を作る力が落ちている(脾胃の弱り)
カンジダ・細菌(黄色ブドウ球菌)感染の可能性
白っぽい付着物がある、ジュクジュクする、治りが悪い場合、カンジダなど真菌の関与が疑われることがあります。
この場合、市販の保湿やリップだけでは改善しにくく、抗真菌薬などの医療対応が必要になることがあります。
中医学では、こうした状態を「湿(しつ)」がたまる(湿熱)として捉えることもあります。体の内側で湿をためにくい生活が、再発防止に役立ちます。
今日からできる口角炎のセルフケアと対処法
応急処置と正しいリップ・保湿ケア
- 刺激の少ないワセリンで保湿する
- 唇を舐めない
- 刺激の強い口紅や香料が強い製品は一時お休みする
外から守るケアは、回復の土台になります。
日常生活で取り入れたい再発防止対策
大きく変える必要はありません。できることから少しずつで十分です。
- 水分補給を意識する(常温・温かい飲み物もおすすめ)
- 夜更かしを減らし、睡眠時間を確保する
- 胃腸を冷やしすぎない
ビタミン不足と口角炎の深い関係
ビタミンB群不足が起こす口角炎
ビタミンB2・B6は粘膜を守る大切な栄養素です。中医学では「血を養う」働きと重なる部分があります。
例として、取り入れやすい食品は次の通りです。
- 卵
- 青魚
- レバー(苦手な方は無理せず)
- 温かい汁物(胃腸を助けやすい)
栄養・食事・生活習慣の改善ポイント
忙しい日は完璧を目指さなくて大丈夫です。たとえば「朝は卵+味噌汁」「夜は温かいスープを足す」など、できる範囲で十分です。
食事だけで難しい場合、専門家に相談しながらサプリメントを活用する選択肢もあります。
慢性口角炎を防ぐための予防と再発防止
繰り返す口角炎を防ぐために重要なこと
口角炎は「もう少し休んで」という体からのメッセージとして現れることがあります。
繰り返す場合は、外側のケアだけでなく、睡眠・食事・ストレスの整え方を見直すことが重要です。
治癒力を高める正しいケア習慣
中医学では「治す力は自分の中にある」と考えます。無理を減らすことが、結果的に回復の近道になります。
よくある質問(FAQ)
口角炎は自然に治る?
軽い場合は自然に落ち着くこともあります。繰り返す場合は、原因が残っている可能性があるため、生活面や口腔環境の見直しが役立ちます。
歯医者と皮膚科、どのタイミングで行く?
再発している、口の乾燥が強い、入れ歯や歯周病が気になる場合は歯科での確認が安心です。強い赤み・かゆみ・水疱などがある場合は皮膚科が適しています。
市販薬だけで改善できる?
一時的に楽になることはあります。治りが悪い、白い付着物がある、繰り返す場合は医療機関で原因を確認するのがおすすめです。
まとめ|口角炎は「体からのやさしいサイン」
口角炎は、年齢や生活の変化が重なる40代に出やすい症状です。
くすりの厚生会では、症状だけでなく、その人の生活や体全体を見て整える視点を大切にしています。
「ちょっと疲れているかも」そう感じたとき、体をいたわるきっかけにしてみてください。