妊活(不妊治療相談)でミトコンドリアについての質問が増えている
妊活で使用するサプリメントの昔と今DHEAってどうなの
衝撃的な内容かもしれません。
不妊治療の研究は日々、変化しています。
それもスゴい速さで。
昨日まで使われていた方法が、今日は使われないということも。
まずはカナダの論文がスゴい。
「ミトコンドリアで働く栄養素を補充と、卵巣機能やミトコンドリアの活性度との関係」
というスゴく気になる内容なんです。
コエンザイムQ10とDHEAではドッチがオススメ
まずは結論から。
今回の論文の内容から、コエンザイムQ10の方がオススメということになります。
特に、高齢の場合でもミトコンドリアの活性度が高まり、卵巣機能が向上する可能性があるそうです。
理由は、下の記事をよんでくださいね。
残念ながらDHEAは卵巣機能を高められたり妊娠の確率が高まるような栄養成分は現段階では確認されていないとのことでした。
ミトコンドリアで働く栄養素を補充と卵巣機能やミトコンドリアの活性度との関係
カナダの不妊治療クリニックと大学の研究チームがミトコンドリアで働く栄養素を補充と、卵巣機能やミトコンドリアの活性度との関係を調べました。
検証方法ですが8か月の高齢マウス40匹と対照群の10ヶ月の若いマウスに、18週間にわたって、コエンザイムQ10とレスベラトロール、アルファリポ酸の3つのミトコンドリアで働くとされる栄養成分を、それぞれ、ランダムに分けて摂取。
結果は良好
摂取期間終了後、卵巣刺激を行ったところ、コエンザイムQ10を摂取させたマウスのグループでは、卵巣刺激によって成熟した卵子の数が顕著に多く(11.7対19.2)、活性酸素濃度が低く、ミトコンドリアの活性度が高くなったんです。
つまり高齢の不妊女性が、コエンザイムQ10のサプリメントを摂取することで、ミトコンドリアの活性度が高まり、卵巣機能が向上する可能性があると結論づけています。
高齢女性の卵子に若い女性の細胞質を注入することによって、妊娠率が若い女性のレベルに高まることが、これまでの研究で明らかになっています。
そのことから卵子の質は細胞質のミトコンドリアの数や活性度で決定されると考えられ、年齢とともに減少するとされているミトコンドリアで働く栄養成分を補充することで卵巣の機能の向上が期待できるのではとの仮説のもとに実施された試験なんです。
DHEAの効果は?
一時期話題になったDHEAはどうなんでしょう。
実際には期待ほどの効果を得るには至っていないようです。
摂取することで卵巣機能を高め、妊娠の確率が高まるような栄養成分は残念ながら現段階では存在していないとのこと。
卵巣が健全に機能し、質のよい卵子が排卵される頻度を高めるためには、単一の栄養成分の摂取に期待するのではなく、バランスのとれた食事とウォーキングのような有酸素運動、そして、ストレスに負けない前向きなココロをつくること、そのうえで、栄養成分を補充するとすれば、ミトコンドリアで働くとされる、コエンザイムQ10やL-カルニチン、アルファリポ酸などが有効であると考えられます。
あくまで、特定の栄養成分に頼るのではなく、優先順位を間違えないことが大切。
年齢による卵巣機能の低下に打ち勝つには、これさえやっておけばとか、これさえ摂っておけばというようなことではなく戦略的に取り組むようにしましょう。
参照:Fertility and Sterility
ミトコンドリアと不妊の関係
そもそもミトコンドリアとは?
ミトコンドリアって聞いたことありますか?ミトコンドリアとは、酸素を必要とするすべての生物の細胞にある小器官で、わかりやすく言えば細胞の機能を支えるエネルギー工場です。
私たちが生きていくうえでなくてはならないエネルギー(ATP)を、この小さな器官がつくりだしています。体を動かす、呼吸する、食べる、考える、細菌やウィルスと戦うなど、すべての生命活動はエネルギーなしでは成り立ちません。
ATPはどのエネルギーにもなる素晴らしいものですが、わずか1分ほどで消費されてしまい、蓄えておくことができません。
ですから、常にミトコンドリアがATPをつくりつづける環境を整えていないと、私たちは生きていけないのです。
ミトコンドリアの機能が衰え、充分なエネルギーをつくれなくなると、細胞の機能は低下します。それが老化です。
老化は細胞単位で始まります。細胞の小さな機能低下は、20代を過ぎた頃から始まるといわれています。
つまり、細胞のひとつである卵子も老化が始まっているということ。
加齢とともに妊娠率が低下する理由のひとつは、卵子の老化だということは知られていますね。
卵子は、ほかの細胞に比べて遥かに大きな細胞質をもつ細胞なので、エネルギー不足は大問題なのです。
エネルギー工場であるミトコンドリアが元気でないと大変なことになります。
卵子には、10~20万ほどのミトコンドリアがあります。ミトコンドリアは、卵子の成熟や受精、着床になくてはならないものなのです。
肥満による不妊の背景にミトコンドリア障害あり
肥満や加齢によって卵巣機能が低下することが知られているが、その原因は卵巣組織の線維化であり、その背景にはミトコンドリアの機能障害があることが、マウスの検討で明らかになった。
卵巣の間質組織などに線維性組織が増えて機能低下を起こしていること、ミトコンドリアの機能を回復させる薬剤を投与することで排卵数が改善することが確認された。
広島大学大学院統合生命科学研究科助教の梅原崇氏、同教授の島田昌之氏、オーストラリアAdelaide大学教授のRebecca Robker氏らの研究結果で、2022年6月、Science Advances誌に掲載されている。(2022/08/05日経メディカルより抜粋)
ミトコンドリア質の低下は男性不妊の原因にもなる
不妊の原因は女性だけにあるのではなく、およそ半数は男性側にあるといわれています。
これにも実はミトコンドリアが関係していると考えられています。
年齢とともに劣化していくのは卵子も精子も同じことです。
卵子が月に1度排出されるのに対し、精子は毎日作られていますが、だからといって常に新鮮であるわけではないのです。
精子も卵子と同じように運動能力などが低下していきます。これもミトコンドリアの働きが悪くなることが原因だと考えられています。
ミトコンドリアを増やして質を上げる方法とは?
ミトコンドリアの数を増やすためには良いストレスをかけることが有効と言われています。
○運動(スポーツ)
早歩きとゆっくり歩きを数分ごとに繰り返す
○ファスティング
摂取エネルギーを25%減少させるだけでミトコンドリアの量が増えたと言う報告もあります
○短期の冷感
寒風摩擦など
★ただし細胞のエネルギー工場であるミトコンドリアは、当然細胞が正常に働いていることが不可欠です。
細胞が正常に働くためには、細胞同士の情報交換をスムーズに行う「糖鎖」が重要と考えられます。
いわば全国にある工場に指示命令を与え、コントロールしている「本部」が糖鎖なのです。携帯電話のアンテナのような役割を果たし、情報の発信基地になる糖鎖が正常に働くことがミトコンドリアの活性につながると考えられます。
ところが全ての細胞に備わる糖鎖は、ストレスや活性酸素、環境ホルモンなどの影響により、現代人は本来備わっている糖鎖の30%〜40%しかなく、正常に働いていないようなのです。
実はそれが不妊や肥満、様々な体の不調に関係性があることがわかってきています。
ミトコンドリアの質を上げて体を元気にするために「糖鎖」は不可欠です。
詳しく知りたい方は、ぜひ店頭にお越しください。適切な方法をお伝えいたします。
ミトコンドリアの役割
ミトコンドリアとは?
ミトコンドリアとは、酸素を必要とするすべての生物の細胞にある小器官で、わかりやすく言えば細胞の機能を支えるエネルギー工場です。
私たちが生きていくうえでなくてはならないエネルギー(ATP)を、この小さな器官がつくりだしています。
体を動かす、呼吸する、食べる、考える、細菌やウィルスと戦うなど、すべての生命活動はエネルギーなしでは成り立ちません。
もしミトコンドリアが作り出すエネルギーが減ってしまったら身体は老化に向かいます。病気にかかる原因は、身体が老化してさまざまな器官に異常が起こるからだと言われています。
極端に言えば「病気」とはミトコンドリアが弱ってしまったり足りなくなってしまった状態のこととも言えます。
ミトコンドリアを減らさないことが健康のためにも老化防止のためにも重要であることがわかります。
ではミトコンドリアを増やす、または活性化するには?
いくつかの方法があります。
適度な持久的運動
1日2時間、有酸素運動を1週間続けると、30%のミトコンドリアの量が増えると言われています。
適度な運動は筋肉の量を増やしてくれることはもちろん、質も変えてくれます。
つまり、持久的な運動を継続的に行うことでミトコンドリアの量を増やすことができ、疲れにくい体を作ることができると考えられます。
断続的な寒い環境
寒い場所に行くと体が勝手に震えますが、これは筋肉の収縮により熱を生み出し体温を維持するため。これを「ふるえ熱産生」と呼びます。一方で「非ふるえ熱産生」と呼ばれる、運動に依存せず熱を作り出す仕組みがあります。
夏よりも冬のほうが体脂肪を燃やしやすいと言われる理由の一つもミトコンドリアの働きです。特に寒い環境下では褐色脂肪細胞の中にあるミトコンドリアが活性化し、より多くの熱を産生します。
ファスティング
ミトコンドリアは空腹時に活動が活性化すると言われています。
これは、空腹になると分泌されるホルモン「グレリン」によって、ミトコンドリアが働くためです。
ミトコンドリアを増やす・活性化するためには、飢餓状態を作ること。
つまり、エネルギーが不足している、必要である状態を作ってあげることで、ミトコンドリアを刺激することが可能になります。
ファスティングのやりすぎは栄養失調を招くこともあるので十分に注意が必要です。
他にもタウリンやビタミンB1などミトコンドリアの活性につながる栄養素などもありますが、やはり細胞そのものが元気でないとミトコンドリアは増えません。
おまけ
★細胞のエネルギー工場であるミトコンドリアは、当然細胞が正常に働いていることが不可欠です。細胞が正常に働くためには、細胞同士の情報交換をスムーズに行う「糖鎖」が重要と考えられます。
いわば全国にある工場に指示命令を与え、コントロールしている「本部」が糖鎖なのです。携帯電話のアンテナのような役割を果たし、情報の発信基地になる糖鎖が正常に働くことがミトコンドリアの活性につながると考えられます。
マウス実験ではありますが、ある糖鎖を含む食品を与えたところ、肝臓の細胞のミトコンドリアが活性化したというデータがあります。
ミトコンドリアの質を上げて体を元気にするために「糖鎖」は不可欠です。
詳しく知りたい方は、ぜひ店頭にお越しください。適切な方法をお伝えいたします。