漢方って、どうやって選ぶの?「時間の医学」で判断しています

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医薬品と医薬部外品の違いについて

医薬品

パッケージに医薬品と表記がされていて、予防や治療を目的とした薬のことです。
効能と効果が認められています。
医薬品にも大きく分けて2つあります。
まずは、病院で医師が処方してくれる医療用医薬品。
一般的にスグ購入できる、薬局・ドラッグストアなどで市販されているOTC医薬品(風邪薬、胃腸薬、鎮痛剤、点眼薬、滋養強壮剤など)。

OTCとは

「Over The Counter:オーバー・ザ・カウンター」の略。
カウンター越しにお薬を販売するという意味ですね。。

医薬部外品

効果・効能の認められた有効成分が含まれていて、人の体に対する作用が穏やかな商品のことです。
日常的な不快感の緩和を目的とする育毛剤、入浴剤などですが、まれに医薬品の場合もあります。
「薬用化粧品」は化粧品ではありません。
医薬部外品に含まれます。
比較的安全性が高いと判断された医薬品は、「指定医薬部外品」に変更されることもあります。

化粧品

医薬部外品よりも成分の効果が穏やかなのが化粧品。
人の体を清潔にすること、美しさと魅力を増して肌や毛を健やかにすることなど、治療とは別の目的が重要視されています。
基本は、体に塗る、ふりかける、という使用方法です。

弁証論治で機敏に対応

最近、東洋医学への関心が高まっているように感じています。
たまに中国漢方の医療現場がテレビでも紹介されたりしていますよね。
私が中国(北京中医医院)にて研修をしていたとき、ひと抱えもありそうな煎じ薬の大きな紙包みを見て、中国ではいったい何日分の薬を出すのって、不思議に思っていました。
今では、当たり前なんですけどね。

そもそも、中国では薬の量が日本の3倍、4倍はあります。
山のようは煎じ薬でも、3日分。
最初は信じられませんでした。

中医学(中国漢方)では、初期のうちは3日から1週間単位で薬を出します。
もちろん症状が安定すれば同じ薬を長期服用することになるのですが、日本での漢方は最初から1カ月、2カ月単位でまとめて漢方薬を出すのが主流です。
中医学(中国漢方)では3日から1週間服用すれば、症状に変化が現れるとされていて、症状に変化すれば、もちろん体の証も変化します。
とうぜん、使う漢方薬も変更することになります。

これは、中医学と日本の漢方での病気のとらえ方の違いがあるからです。
中医学では、患者の自・他覚症状から「証」を判断します。
つまり個人差を重視しているんです。
個人差、つまり、その人に合った方剤を決める「弁証論治」という考え方で漢方薬を使用しています。

「証」とは、その時々の病気の姿なんです。
この姿は、経過とともに変わるものというのが中医学の考え方なんです。
例えば、時間とともに症状が軽くなったとします。
症状が軽くなったのに、酷い症状の時に使用した漢方薬を、そのまま使うというのは、無理があります。
軽くなった症状に合わせて対応する。
つまり漢方薬も変わるということです。

他にも気候が変われば、体質の変化に応じて薬も変わります。
とくに低気圧。
これらのことから、中医学(中国漢方医)は「時間の医学」ともいわれています。
中国人はモノごとを100年単位で考えるそうです。
漢方薬に関しては、短気なのかもしれません。

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