もの忘れと認知症の違い
もの忘れには「加齢」によるものと「認知症」では違います。
加齢の場合、脳の生理的な老化が原因です。
この場合の特徴は一部のもの忘れで、チョットしたきっかけがあれば思い出せます。
また、本人に自覚があるので日常生活に問題がないのがほとんどです。
認知症の場合、脳の神経細胞の問題が原因のため、もの忘れは物事全体を忘れてしまいます。
記憶に残っていないことが、ほとんどなので、思い出すことができないんです。
困ったコトに、多くが本人に自覚はないうえに、進行性の場合が多く、日常生活ができなくなっていきます。
補腎+血行改善で認知症と予防
高齢化は認知症を急激に増やしていいます。
そのため深刻な社会問題に。
認知症には、大きく分けて二つあります。
その一つである脳血管性認知症の場合、高血圧や動脈硬化などの成人病に注意しないといけません。
さらに血栓を予防することでは発症を予防できる可能性が高くなります。
漢方では、活血化瘀(血流改善)薬が使われることに。
二つ目のアルツハイマー型痴呆症では、そもそも原因が不明なんです。
そのため治療にも決め手がないとされています。
最近の研究報告では脳の萎縮と極端な脳血流の低下がみられることが報告されています。
中医学(中国漢方)では「腎は骨をつかさどり、髄を生じ、脳は髄の海」が基本とされています。
アルツハイマー型の認知症は脳の萎縮を腎の精・髄の不足(腎虚)が原因と考えられているんです。
中医学だと原因もわかりやすいですよね。
中医学(中国漢方)でのアルツハイマー予防法として考えられるのは、腎の精・髄をおぎなう補腎法と、脳血流を改善する活血化瘀法の、二つの組み合わせることです。
なぜなら、以前、米国シカゴで開催されたアルツハイマー学会で、漢方薬の薬理に関する注目すべき報告があったからです。
アルツハイマー型モデルマウスに、二つの漢方薬を組み合わせて投与したところ、記憶と関係が深いアセチルコリンの減少を防ぎ、記憶障害などの認知症状の進行を止められた、という報告です。
「補腎+活血化瘀」は、古来老化防止対策にも用いられてきた方法でもあるんです。
米国での研究報告は中医学(中国漢方)の臨床経験を証明していることなのかもしれません。