中医学は「バランス」で「ガン」で転移と向き合っている

中医学とガンで知っておいて欲しいこと

中医学では、体を元気にする薬は同時にガン細胞も元気にしてしまう可能性があります。
そのため免疫能を高めるだけでなく、直接ガンをたたく抗がん作用のある生薬も合わせる必要があります。

中医学はバランスが最も重要なんです。
片側だけ対応すると偏ってしまいます。
これは、どんな症状にも言えることです。

転移を抑える漢方の考え方

一方、ガンの転移を抑える秘密兵器は、血管の内皮にありました。
ガンの浸潤と転移を制御するには、それらを引き起こす物質の1つを利用することです。
たとえば血管の内皮細胞が合成するPGI2という物質です。
PGI2には直接ガン細胞を制御し、患者の免疫反応を高め、ガンの転移を抑える働きがあります。
これに対して、血小板が合成するTXA2は、血小板の凝固を早め、逆にガンの転移を促進する物質です。
このPGI2/TXA2の比率が大きければ、ガンの転移は抑えられ、比率が小さければ逆に転移を早めるということです。
最近の中国では、中医学や中成薬などを応用したガンの治療方法の研究が進んでおり、最近の研究では、中成薬のあるものにはPGI2/TXA2のバランスをとる作用のあることがわかっています。
たとえば丹参、川芎、赤芍、紅花などの抽出成分はTXA2の合成を抑え、人参のサポニンなどにはPGI2を高めると同時にTXA2の合成を抑える作用があると考えられています。

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