漢方におけるガンの考え方
温かい新鮮な血液が流れているならばガンは、ほぼ発生しないといわれています。
例えるなら心臓はなぜガンが発生しないのか。
心臓は生きている間、常に動き続けています。
また、位置的にも人間の上半身にあり、比較的冷えにくく「心」は漢方では火を表しています。
五臓の中では最も熱を持っています。
漢方的にはガン細胞が入り込む余地がないんですね。
ガン誘発の謎
ガンの発生、成長のメカニズムについては、まだ完全には解き明かされていません。
中医学にとってもガン制圧につながらう新しい治療法方針を考えるためにも、解明が待たれます。
眠っているガン遺伝子が目をさます理由とは。
他にもガン抑制遺伝子のブレーキが壊れて突然暴走をはじめるのはなぜなのか。
その引き金となるのが環境要因
ガン発生の90%以上は、環境要因(生活習慣や自然環境、心理的要素など)によるものだといわれています。
放射線、紫外線、環境汚染、有毒な化学物質、食品添加物、タバコ、排ガス、ウイルス、動物性脂肪、焼けこげた食品など・・・ガンの誘発原因は、数え切れないほど存在しています。
なかでも精神的ストレスは、有力な誘発要因と考えられています。
中国山西省からの報告によると、食道ガンの患者で発病前に大きな精神的ショックを経験している人が実に52%を占めていたそうです。
1999年7月、アメリカの科学者がイギリスの科学雑誌『ネイチャー』に興味深い論文を発表しています。
遺伝子操作の過程で、3種類の遺伝子を人体の正常細胞に導入し、正常細胞を変異させることに成功したのです。
この遺伝子は、細胞の信号伝達ルートに影響を与えて正常な遺伝子をかく乱し、ガン抑制遺伝子が本来の働きを失って正常細胞をガン細胞に変異させてしまったというものです。
この論文で博士は、環境要因が細胞の信号伝達ルートあるいは遺伝子の変異に影響を及ぼして、ガンの発生につながる可能性があることを示唆しています。