「血」のお仕事

働く「血」

『黄帝内経』をルーツとする中医学では、「血」の働きを次のように考えています。

1)身体のすみずみにまで酸素と栄養分を運び、滋養する作用。

2)人の精神を養う作用
心が伸びやかに働くには、全身に十分な栄養が行き渡っている、つまり血の滋養が欠かせないということです。

3)気を生み出す作用
気は血の栄養分をもとに生まれ活動するものであり、古人は「血は気の母」としています。

4)気を全身にめぐらせる作用
気は血液の流れに乗って全身の組織・細胞に運ばれ、組織・細胞の新陳代謝をつかさどっています。一方、「気がめぐれば血もめぐり、気が滞れば血も滞る」といわれるように、血と気は相互依存の関係にあります。
血は陰、気は陽の関係ともいえ、いずれの働きが低下しても陰陽のバランスがくずれて「気血不和、百病変化而生」となります。

5)外邪の侵入と防ぎ、身体を守る作用
血液が全身のすみずみにまで行き渡り、陰陽のバランスが良好に保たれている限り外邪の侵入は阻止できるという考え方です。
最近やウイルスなどを攻撃し身体を守る、現代医学の赤血球や白血球の免疫機能に相当します。

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