体質ってナニ?
一般的な意味での「体質」とは。
辞書には次の用に書かれています。
からだの性質。遺伝的素因と環境要因との相互作用によって形成される、個々人の総合的な性質。「風邪をひきやすい体質」「特異体質」
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漢方での体質は、もう少し複雑です。
-基本的な体質分類-
・気虚(エネルギーが不足)
・陽虚(身体を温めるエネルギーが不足)
・血虚(栄養を運ぶ物質(血)が不足)
・陰虚(体内の水分が不足)
・気滞(エネルギーの流れが停滞)
・血瘀(栄養を運ぶ物質(血)の流れが停滞)
・痰飲(水分代謝が低下)
・湿熱(水分代謝が低下し余分な熱がこもる)
さらに、これらを判断するための知識が別に必要となります。
まずは、わかりやすい、冷えについてです。
寒証と熱証 あなたはどのタイプ?
薬物や健康食品は、中医学の考え方と診断治療(弁証論治という)の原則に基づいて用いることが大切です。
中医学では、薬物と食品には「寒、熱、温、涼」などの性質があり、主に寒涼性(身体を冷やす性質)、温熱性(体を温める性質)、平性(寒熱のどちらでもない穏やかな性質)の三つに大別しています。
寒涼性の薬物と食品は熱証体質(暑がりタイプ)の人に用います。
のどが渇きやすい、怒りっぽい、便が固い、尿の量は少なく色が濃い、手足がほてる、舌の色が赤い、といった諸症状が特徴的に見られるタイプです。
一方、温熱性の薬物と食品は、寒証体質(冷え性タイプ)の人に適用します。手足の先が冷える、倦怠感、息切れ、食欲不振、舌の色が白っぽい、といった症状がよく見られます。
平性の薬物と食品は、すべての人に用いることができます。
したがって、薬物と健康食品を使って養生する際には、まず、自分の体質の「寒熱虚実」※1 の状態を知る必要があります。
薬物や食べ物が体質に合えば、その効果を引き出すことができます。
熱証体質の人に温熱性のものを選んだり、寒証体質の人に寒涼正のものを選んだ場合には、効果がないばかりか、害になることもあります。
※1・・「実」というのは病邪がある場合、「虚」というのは体質が弱く抵抗力が低下している状態のことを示しています。