みんな気になるオメガ3脂肪酸と早産について

妊活中の方から質問が多い油の質問の中からオメガ3脂肪酸について。
早産はさまざまな原因が複合的に関与して起こりますが、主な原因の一つに「炎症」があることがわかっています。

そのため、抗炎症作用のあるオメガ3脂肪酸に補充が早産になりにくくするのに役に立つかもしれないという研究報告がこれまでに多くなされています。

オメガ3脂肪酸とは?

脂肪酸とは油の成分で多くの種類があって、それぞれ性質や働きが異なりますが、大きく分けると飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸に分けられます。
飽和脂肪酸は、肉の脂肪やバターなどに多く含まれ、常温では固体です。一方、不飽和脂肪酸は主に植物や魚に多く含まれ、常温では液体です。
不飽和脂肪酸はさらに、オメガ3、オメガ6、オメガ9の3つのグループに分けられます。

オメガ6系脂肪酸は、リノール酸などがあり、コーン油、ゴマ油、大豆油、紅花油、ひまわり油、サフラワー油などに多く含まれています。
そして、オメガ3系脂肪酸はα-リノレン酸やDHA、EPAなどがあり、フラックスオイル(亜麻仁油)やエゴマ油、シソ油、魚油などに豊富です。
最後のオメガ9系脂肪酸はオレイン酸などがありオリーブオイル、菜種油、パーム油などに豊富です。

これらの脂肪酸の中でも体内でつくることができない必須脂肪酸がこのオメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸の2つです。
これらは、細胞質を構成する成分になったり、炎症やアレルギー反応に関与する生理活物質の原料になったりすることから、生殖機能をはじめとした健康状態に大きな影響を及ぼします。

このオメガ3脂肪酸の早産予防効果について研究を続けているSAHMRI(南オーストラリア州保健医療研究所)の研究グループは大規模なランダム化比較対照試験を実施しました。

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  根拠となる論文

妊娠中のオメガ3脂肪酸の補充-ベースラインオメガ3の状態と早産:ランダム化比較試験の探索的分析

Omega‐3 fatty acid supplementation in pregnancy—baseline omega‐3 status and early preterm birth: exploratory analysis of a randomised controlled trial

要訳

『妊娠中のオメガ3脂肪酸の補充-ベースラインオメガ3の状態と早産:ランダム化比較試験の探索的分析』

目的

早産のリスクを減らすために、単胎妊娠の女性がオメガ3補給の恩恵を受ける可能性が最も高いことを検出できる多価不飽和脂肪酸(PUFA)バイオマーカーを特定する。

設計

ランダム化比較試験の探索的分析。

設定

オーストラリアの6つの病院。

方法

妊娠14週間以内に収集された母体毛細血管全血を使用して、総血中脂質の脂肪酸をガスクロマトグラフィーを使用して定量化しました。相互作用テストでは、ベースラインPUFAステータスが出産結果に対するオメガ3補給の効果を変更するかどうかを調べました。

主な結果尺度

早産(妊娠34週未満)

結果

妊娠初期の総オメガ3 PUFA状態が低いことは、早産のリスクが高いことと関連していました。総オメガ3状態が総脂肪酸の4.1%未満の女性では、オメガ3の補給により、早産のリスクがコントロールと比較して大幅に減少しました(0.73対3.16%、相対リスク= 0.23、95%信頼区間[CI] 0.07–0.79)。逆に、妊娠初期の総オメガ3状態が高い女性は早産のリスクが低くなりました。

ベースライン状態が4.9%を超える女性を補充すると、早産が増加します(2.20対0.97%、相対リスク= 2.27、95%CI 1.13–4.58)。

結論

妊娠初期に単胎妊娠でオメガ3 PUFAの総量が低い女性は、早産のリスクが高いため、オメガ3補充する事で早産リスクを減らす可能性が高くなります。
オメガ3 PUFAの総量が高い女性は追加のオメガ3補給は逆に早産リスクを高める可能性が高くなります。
オメガ3脂肪酸は血中の総量をみて補充しないと早産のリスクを上げてしまう可能性がありますので補充には細心の注意が必要です。

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