新鮮な精子は受精しにくいから妊娠できないのかも
英ウィメンズクリニックのブログから受精の仕組みについて再確認していきましょう。
「射精直後の新鮮精子は卵子と出会っても受精できない」
ビックリですよね。
今までの常識が非常識に。
精子は精巣で作られ、精巣上体と輸精管を通過して射精に至りますが、このときの精子の受精能力はまだ潜在的なもので、射精後の新鮮精子は卵子と出会っても受精することはできません。
英ウィメンズクリニックブログより
通常、生理的な環境では、精子は卵子と出会う前に、女性生殖器官を運動して移動し卵管に到達しますので、その間に最終的な受精能を獲得します(図①②)。
「精子の成熟」と言ってもよいかもしれません。
体外受精では、しばらく培養液の中で運動することで最終的な受精能を獲得することができます。
最終的な受精能の獲得とは何かと言うと、「先体反応」を誘起する能力です。
英ウィメンズクリニックブログより
先体とは、図の赤丸で示した精子の頭部の先端部分で、透明帯表面でタイミングよく壊れることにより中に含まれる酵素が放出されます(図③)。
これが透明帯を溶かしますので、先体反応を完了した精子だけが透明帯を貫通することができます(図④)。
最終的に透明帯を貫通することに成功した精子は、卵細胞と融合して、受精の成立となります(図⑤)。
その後、精子と卵子が融合する時には、タイミングよく精子の運動性は消失していなければなりません。
たくさんの精子が卵子の周りにたどり着いても、受精できるのは先体反応の能力とタイミングに恵まれたラッキーな精子だけというわけです。
ちなみに生殖補助医療の顕微授精では、精子を不動化して直接卵子細胞質に注入するので、先体反応を起こしていなくても受精できます。
必要とする情報はネットには無いかも
正しいと思っていたこと、常識だと思っていたことが、実は間違いだったということはよくあります。
特に、ネット情報。
あなたが、ホントに必要と正しい情報は、ほとんどが有料なんです。
後悔しない妊活生活をしてくださいね。