はじめに:私も“夫側の不妊”に悩んだ一人でした
こんにちは。青森市の「くすりの厚生会」店長であり、
中医学の専門家・岩本です。
実は、私自身も不妊治療を経験した男性のひとりです。
妻と共に検査を受けたとき、「原因の半分は男性側にもある」と言われ、
強いショックを受けました。
しかし、漢方と体質改善を続けた結果、私たちは双子を授かることができました。
この経験を通して学んだのは、
「年齢や数値よりも、“夫婦で体を整える時間”が一番の力になる」
ということです。

男性不妊の現実:40代から増える“精子の老化”
近年の研究では、不妊の約半分は男性側にも原因があると報告されています。
特に40代以降は、次のような変化が起こりやすくなります。
- 精子の運動率・濃度の低下
- DNAの損傷率の上昇(酸化ストレスの影響)
- 睡眠不足・ストレス・冷えによるホルモンバランスの乱れ
これらはすべて、「体の疲れ」や「巡りの悪さ」から始まります。
中医学では、こうした状態を腎虚(じんきょ)や気虚(ききょ)と呼び、
生命エネルギーの低下としてとらえます。
中医学で考える男性不妊:「腎(じん)」と「気(き)」のバランス
中医学では、男性の生殖力は「腎」の働きに深く関係しています。
ここで言う“腎”は、腎臓という臓器だけでなく、生命力やホルモンバランス、精力の根を意味します。
男性不妊によく見られる体質タイプ
| タイプ | 主な症状 | 中医学的な見方 |
|---|---|---|
| 腎虚タイプ | 冷え、腰痛、倦怠感 | 生殖力の低下、精の不足 |
| 気虚タイプ | 疲れやすい、無気力 | 気が不足し、精子形成が弱まる |
| 瘀血タイプ | 体がこる、顔色が暗い | 血流が悪く、精巣への栄養が届かない |
「下半身を温める」と「睾丸は冷やした方がいい」の矛盾?
─ 実はどちらも正しい理由
ブログやSNSでよくある質問のひとつに、
「下半身を温めるのはいいとしても、睾丸は冷やした方がいいのでは?」
という疑問があります。
この問いには、現代医学と中医学、両方の視点を理解することが大切です。
🔬 現代医学の視点:睾丸は「温めすぎない」が正解
精子は体温より2〜3℃低い温度で最もよく作られます。
そのため、睾丸は体の外に位置していて、自然に温度調節ができる構造です。
- サウナ・長風呂・熱すぎるお風呂 → × 精子形成を一時的に抑制
- 密着した下着やタイトなズボン → × 睾丸温度の上昇
- ノートPCを膝の上に置く習慣 → × 局所温度が上がる
つまり、「睾丸そのものを温める」のは避けるべきです。
🌿 中医学の視点:温めるのは「体の巡り」
一方で中医学でいう「下半身を温める」とは、
骨盤や腰、下腹部、足を温めて血流と“気の巡り”を良くすることを意味します。
下半身の血流が滞ると、
精巣へ酸素や栄養を届ける循環が悪くなり、精子形成が弱まります。
そのため、中医学的には「温めること=巡りを良くすること」なのです。
☯️ 両者をバランスよく取り入れる方法
| 部位 | 推奨ケア | 理由 |
|---|---|---|
| 腰・下腹部 | 温熱パッド・カイロOK | 血流を促し、ホルモン分泌をサポート |
| 足先・ふくらはぎ | 温めて冷えを防ぐ | 全身の巡りを改善 |
| 睾丸(陰嚢) | 通気性を保ち、温めすぎない | 精子の適温(34〜35℃)を維持 |
🧘♂️ 実践ポイント
- 湯船は40℃前後、10〜15分程度(長風呂は避ける)
- 通気性のよい下着(トランクスタイプ)を選ぶ
- 温めるなら下腹部や腰に、睾丸へ直接の温熱は避ける
- 冬は足首・ふくらはぎを冷やさないようにする
「冷やす」ではなく「巡らせる」——
これが中医学の“温める”という考え方です。
心のケアも忘れずに:焦りは妊娠率を下げる
焦りや不安が続くと、ストレスホルモン(コルチゾール)が増え、
性ホルモンの分泌を抑えてしまいます。
中医学では、心のエネルギー「気(き)」が不足すると、
気力が湧かず、体の巡りも悪くなると考えます。
「気を補う」ことで、心が落ち着き、体も自然と整っていきます。
岩本先生から40代夫婦へのメッセージ
不妊治療の成功は、「焦らず体を整えられるか」にかかっています。
中医学は“夫婦の時間を取り戻す治療”でもあります。
40代でも、体質を変えることは十分に可能です。
🌿無料体質チェック・ご夫婦相談のご案内
「くすりの厚生会」では、
男女それぞれの体質に合わせた不妊・妊活サポートを行っています。
✅ 初回カウンセリング無料(予約制)
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まとめ
- 下半身を温める=「血流と気を巡らせる」こと
- 睾丸は「温めすぎず、冷やしすぎず」が理想
- 中医学の体質改善で、40代でも妊娠力は取り戻せる
年齢ではなく、“巡り”と“バランス”が鍵。
夫婦で整える時間こそが、未来をつくる第一歩です。