血の滞り「活血化瘀」でサラサラ
中国漢方の基本として人体を構成する要素は「気・血・水(津液)」の三つ。
つまり、人体は、気・血・水の調和=健康となります。
このバランスが崩れると病気になります。
凄くシンプルな考え方ですよね。
なかでも気と血はとても微妙なバランス関係にあって、中国の医学書には、
「気がめぐれば血もめぐる。気が滞れば、血も滞る」
と書かれています。
意味は、ストレスによって緊張状態が続くと、気をスムーズに巡らすことが難しくなり身体全体の新陳代謝を促進する 〝肝の疏泄作用〟が低下するということ。
気が滞ると、血管が収縮し、本来はサラサラと流れなければならない血液にも影響がでます。
血の滞りは「瘀血」といいます。
1度は聞いたことありますよね。
さまざまな病気を引き起こす原因となります。
瘀血ができると、その個所には十分な酸素が供給されません。
そのため代謝した老廃物がうまく取り除かれないことにより、筋肉痛、頭痛、肩こり、皮膚のかさつき、黒ずみなどの症状が出ます。
そして、動脈硬化、高血圧、狭心症、心筋梗塞、脳梗塞などの循環器疾患へと症状がすすんでいくことになります。
瘀血にはこれを除去する治療を「活血化瘀」といいます。
流れの悪くなった血液をサラサラにし、スムーズに流れるようにしてくれるんです。
漢方処方の中には数多くの活血化瘀薬があります。
その中でも丹参や赤芍、川芎、紅花などの活血化瘀薬と、木香、香附子などの理気薬を組み合わせた「冠元顆粒」が、よく選択されているようです。