めまいって?
めまいは、それこそ、多種多様なんです。
ますは、いくつか種類があることをしっておくことが大切。
大きくわけると、
平衡感覚の障害によるめまい
急激に起こる「回転性のめまい」
慢性的におこりやすい「非回転性のめまい」
これらに大別されています。
誤解されやすいのですが、急に意識を失って後で戻る、「失神」を起こす状態を「失神型めまい」と表現することがあります。
厳密には、めまいそのものとは、やや異なるとされています。
漢方でも、めまいの原因はいくつかに分けられています。
漢方的な診断:脳を養う気の不足からくるめまい
脳は腎精だけでなく、気によっても養われています。
そのため気の不足(気虚)からも「めまい」が症状としてでることがあります。
漢方の基本として人体の生命活動が、気(エネルギー)の活動によって営まれていると考えられているんです。
気は、体内を昇ったり降りたりする上下方向への運動(昇降という)と、呼吸活動に見られるように、気を体外へ発散したり、体内へ収納したりする運動(出入という)によって生理作用を推進しています。
そもそも気にはいろいろな作用があります。
そのなかの一つが、脳を養っているんです。
メカニズムは体の上部に昇っていく清陽の気の(清気)の働き。
頑張りすぎたりして気の不足してしまい、それが原因で、この清気が上昇しなくなることで、脳が満たされず、頭部の空虚感や頭がぼやけたり、物忘れしやすい、見るものがぼやける、耳鳴りなどの症状とともに、めまいが引き起こされます。
頑張りすぎる人に多い症状ですね。
目立つ症状に、急に起き上がったり、動いたときに起きる立ちくらみも、理由は同じです。
こうした気虚タイプのめまいは、ふだんから体力のない人、心臓や消化器系の弱い人、低血圧の人、下痢をしている人などによくみられます。
特に下痢があると、気も一緒に下るため、清気が上昇せず、めまいを起こしやすいんです。
漢方的には、不足した気を補う人参や黄耆、気を上昇させる作用をもった升麻や葛根、蔓荊子などからなる益気聡明湯(中国で発売されている)のような処方がよく用いられます。
残念ながら、日本ではみかけることはありません。
そのかわり日本で入手できる類似の処方があります。
専門店で相談してみてください。