病を炎上させているのは自分自身:今さら聞けない漢方薬の食前、食間のタイミング

薬を飲むタイミング

薬を飲むときに迷うのが「食前・食後・食間」。
「食前」は胃の中に何もない状態の時に飲んだ方が効果的な薬の場合。
漢方薬がほとんど、食前になっています。
胃の中に入っている食べものと薬が混ざってしまうと薬の効果が弱まってしまうことがあるため、薬を飲んだら30分ぐらい空けて食事をするタイミングのことです。


「食後」は「食後30分以内に飲むように」ということです。
30分過ぎてからではありません。
間違いやすいので注意してくださいね。

「食間」というのは、食事をしてからおよそ2時間は経過してから服用します。
ある意味、食後ですね。

錠剤は砕かない

薬には様々な工夫が施されているんです。
1日1錠タイプのお薬の場合、錠剤が何層にもなっています。
薬の溶け方をコントロールするためです。
ゆっくり溶けて欲しい薬もありますし、胃ではなく、もう少し腸の方で溶けて欲しい場合もあります。
カプセル剤の場合も同じです。

薬の捨て方って知ってます?

薬を排水溝に流したり、不燃ごみとしてそのまま捨てないようにしてください。
薬は自然界に存在しないモノです。
そのため環境汚染の原因にもなります。
錠剤やカプセル剤などは容器から取り出し、可燃ごみとして捨てます。
目薬やドリンク剤などの液剤や軟膏なども容器から出してください。
薬は化学物質。
廃油などと同じように新聞紙やティッシュなどに含ませてから可燃ごみとして捨ててください。

急性病の対応が先

普段から漢方薬を長く飲んでいる場合、カゼをひいたときなどには、それまで飲んでいた薬と漢方のカゼ薬を一緒に服用してもいいのか、迷いますよね。

ケースバイケースなので、全てということではないのですが、一般的にはそれまで服用していた薬を一時中止します。
そして、カゼのほうから先に治療する、とうのが漢方の原則なんです。
漢方の古典にも、「慢性病をもつ人が、急性病にかかった時は、まず急性病を先に治す」と書かれています。

カゼをひいて、悪寒や発熱といった症状は体温の調整機能が乱されていると漢方では考えられています。

漢方のカゼ薬の種類は多く、代表的な考え方の薬がふたつあります。
ひとつは体を冷やしながら、ひとつは温めながら発汗するタイプです。
ここで、選択を間違えると症状が長引いたり、悪化したりすることがあるんです。

カゼをひいた時、体力の消耗が激しいからといって、安易に人参や鹿茸などの入った滋養強壮剤を使わないこようにしてください。
よく、ドリンク剤とカゼ薬を同時に飲まれる方がいますが、注意しないと症状が悪化することもあるんです。

ナゼなら、このような補剤を用いることで毛穴が閉じてしまうからです。
毛穴が塞がることで邪気を、かえって体内に閉じ込めてしまうんです。
中医学(中国漢方)では「閉門留寇」(寇とは賊の意味)といいます。

賊が侵入したとき門を閉じて、逃げ道を塞いでしまうという意味。
賊は体のなかで暴れ回り、社会に迷惑、体に例えると、かえって病気をこじらせてしまい、治りにくくしている、ということです。
それも、自ら進んで飲むのですから、困った話です。

ドリンク剤(栄養剤)は症状が落ち着いてから

カゼをひいて熱や炎症があるとき、人参や鹿茸など体を温める作用のある滋養強壮剤を用いるのは、火に薪をくべるようなもの。
つまり、病気にガソリンを投入している状態に。
それでも、必要な補剤ではあります。
邪気を取り除いて症状が少し落ち着いてから回復期に用いるのが正解。

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