放置すると怖い合併症も
痛風は、主に高尿酸血症が原因です。
治療では、まず血中の尿酸値を低下させることです。
これが下がれば尿酸の生成がかなり抑えられます。
尿酸値を下げるには、尿酸の生成を抑えるとともに、一方では尿酸の排出を促進する薬が必要です。
今回は、痛風対策に用いられる中医薬についてです。
尿酸という代謝老廃物は、組織に尿酸塩という細かい結晶をつくって、炎症反応が起こったり、腎臓に結石を作ったりします。
この結晶や結石を中医学的にみると、「痰湿瘀血」が原因ということになります。
甘いものや太りやすいものを食べ過ぎたり、深酒で消化吸収機能のバランスが崩れると、余分な水分や脂質がたまって「痰湿」(この場合は尿酸)が生じます。
痰湿は、血液の中にもたまって血流を妨げ「瘀血」(血の滞り)という状態を引き起こします。
「痰湿」と「瘀血」というマイナス要素が、相互に働き合って結晶となり関節組織の中で沈着すると、急性の炎症が生じて痛風発作を引き起こすことになります。
そのため中医学による痛風の予防とポイントは「活血化瘀」(血液の流れをよくする)と「健脾補腎」(胃腸の働きをよくして消化吸収を高める)という考えになります。
中医学の考えを元に、尿酸の排出を促し、尿酸の生成を抑えることができるということです。