漢方薬が世界で使われている
中国から日本への漢方薬が、少しずつ難しくなっているように感じます。
私が思うに、世界中で漢方薬が使われ、市場が急速に広がっているからではないでしょうか。
漢方薬の世界市場は2027年まで年平均成長率5.5%で成長する見込み
PR TIMES
漢方薬の世界市場は2027年に1,219億米ドルに達すると予測 ハーブ医薬品世界市場は、2020年に約839億米ドルと評価され、予測期間2021-2027年には5.5%以上の健全な成長率で成長すると予想されています。
日本の市場は小さい
中国も、昔は日本を重要視していました。
いまでは、アメリカなどの市場の大きい地域にシフトしているように感じます。
なんせ、消費量が半端ないから。
日本に売るより、効率がいいのだと思います。
でも、漢方薬の使い方に関しては、日本、そしてアジアが結果を出しているんです。
知識と経験という財産は、これからも重要になっていくはず。
土地の差?神経質?薬に敏感な日本人
私が中国での漢方研修で驚いたのは、中国漢方の医師の生薬の使用量です。
とにかく、大量に使用します。
中国の煎じ薬の量は、日本の3〜4倍くらい。
中成薬(中国の漢方製剤)などの丸薬にしても、日本では1回4〜5粒ですが、中国ではざっとその2倍、3倍の量の15粒とか。
そもそも、日本のように1粒1粒細かくは数えていませんでした。
お玉のようなモノで手のひらに山のように積んで、その場で飲む。
これが中国流?
漢方薬に対しての感覚が、日本と中国では違いすぎているんです。
ナゼなのか?
私の個人的な考えですが、日本人は体質的に、漢方薬に対して中国人よりも敏感なのかなということ。例えば、腰痛の相談の50代女性でも、若返りの妙薬としてしられる漢方薬を少量服用していただいたのですが、短期間の内に生理が再び始まったことがあります。
中国で使用される量の1/3くらい。
とても敏感に反応してくれました。
もしかしたら日本人は、中国人よりも神経質なのかもしれません。
敏感だけでは、説明のつかないことも。
これが一番、大きな要因ではないでしょうか。
生薬の質です。
実は日本へ輸出されている中成薬の原料は、昔から値段が高く質がいいものを使用しているそうです。
これは、製造メーカーからお話しを聴いたことがあります。
つまり質がいいということで、薬効も良いということです。
まれに煎じ薬で、中国と日本の水の違いについて意見する方もいます。
なぜなら中国の水は硬水。
日本の水は軟水。
そして軟水のほうが溶解度が高いため、量も少なくて済むという理由です。
これもなんとなく、理解でます。
中医学(中国漢方)では「入郷問俗」と学びます。
その土地に入ったら、その土地の風俗習慣をよく聞くこと、と言う意味です。
薬の用量に対しては、地域によって、生活習慣、気候などが違っています。
それらに合わせて調整するのが中医学(中国漢方)なんです。
世界中に広がる理由として、どこでも使える「知識」ということですね。