寒さからくる頻尿が辛すぎる

どのくらいで頻尿なの?

頻尿は、しっかりと定義されています。
「尿が近い、尿の回数が多い」かな、といった感覚的なことではなく、朝起きてから就寝までの排尿回数が8回以上の場合を頻尿とされています。
ここで難しいのが、1日の排尿回数は人によって違うコトです。
つまり、1日に何回以上の排尿回数が異常とはいえないんです。
ややこしいですけど、8回以下の排尿回数でも自分自身で排尿回数が多いと感じる場合には頻尿なんです。

つまり、頻尿とは、自分で「回数が多い」と感じたら頻尿ということに。

頻尿には腎の働きを強める漢方

寒くなると、トイレの近くなる、つまり頻尿の相談が増えます。
若い女性も相談に来られますが、問題は高齢者。
夜間の頻尿が、不眠の原因となっています。
頻尿は回数だけが問題ではなく、尿の出が悪かったり残尿感や、尿量減少で悩まれるかたも多いんです。

頻尿は回数だけでなく残尿感も

頻尿の時、尿の出が悪い時、いずれも漢方では同じ薬を使います。
不思議なコトに相反する症状を同じ薬で治すのが中医学なんです。
西洋医学からみると、不思議に思う人がいるかも。

中医学では、異なる病気を同一の処方で治療することがあります。
これを「異病同治」と呼びます。
漢方では、腎を全身の水分代謝をコントロールする中心的な臓器ととらえていいます。
そのため尿の生成・膀胱括約筋の収縮と弛緩を調節していると考えられているんです。
つまり、腎を丈夫にすることで、尿の問題を解決できることになります。
さらに、この一連の働きには、全身を温める腎陽(熱エネルギーのもと)が重要なんです。

陣陽が不足すると、腎の水分代謝機能が低下します。
そのため、頻尿あるいは尿の出が悪いといった症状が出てくることに。
漢方薬には、腎陽不足に対する代表的な処方があります。
そのため上記の両方の症状や、お年寄りの尿失禁などにも効果があるんです。
代表的な処方中の生薬には、附子と肉桂があり、これらの生薬には脳や副腎皮質を活発にする働きがあります。
これらの生薬が腎の陽気を補い、腎の働きを強めてくれるんです。
西洋医学とは違う、漢方ならではの治療方法。

注意:これは温める作用が強いので、体が冷え、尿の色が無色透明な人に使うようにします。
急性疾患や体のほてり、のぼせ、尿の色が黄色い場合には選択を慎重に。

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