着床しにくい
どんなに良い卵子でも着床、妊娠まで届かないことがあります。
理由は、それこそ沢山あります。
そして、一つの理由だけではありません。
複数の要因のコトも。
漢方での五臓でも、妊娠に関しては「腎」の働きが、とても重要となります。
注意して欲しいのは腎臓と腎は似て非なるモノということです。
「腎」は生殖をつかさどる
漢方では、体のさまざまな機能は、五臓(脾・肺・心・肝・腎)によってコントロールされているという考え方をします。
特に生殖能力や性機能ともっとも深い関係にあるのは「腎」です。
腎の働きに問題が起こると、ホルモンのバランスが乱れ、生理不順や不妊といった問題が起こりやすくなります。
また、腎の機能が低下したまま妊娠すると、流・早産の可能性も高まるとされています。
ここで重要なのは、女性だけでなく、男性も生殖機能の重要な働きとして「腎」が関係しているということです。
「腎」の働きが乱れると、着床しづらくなることも
妊活のご相談で基礎体温が全体的に低く、低温期は平均で35.7°C、高温期でも36.5°Cほど。
手足が冷えやすく、夏でも厚手の靴下をはいているといいます。
典型的な冷え症です。
漢方では「腎」の機能のうち、体を温める原動力である「腎陽」の働きが低下している兆候と考えられます。
腎陽が低下していると、黄体ホルモンの働きが弱くなって、受精卵が子宮内膜に着床しづらい状態になります。
体を冷えから守り、食生活ではこしょうやシナモンなどのスパイス類、黒ごまや黒米などの黒い色の食品、えび、鶏肉など体を温め「腎」を補う食材を、適度に取り入れてください。
食事や生活習慣だけでは改善が難しいのも、腎の働きです。