便秘にはストレスが原因の場合も:普通の便秘薬は使わないように

便秘薬は整腸剤と一緒に

便秘には、気の不足や鬱滞が原因の場合があります。
漢方の考え方として排便は腸の蠕動運動は肺の気に助けられ、便は肺の気を下ろす粛降作用によって、肛門へ押し出されます。
そのため、慢性病などで寝たきりの人や、体力がない、心肺機能が弱いといった気虚(気の不足)タイプの人は、便秘になりやすいんです。
運動不足や体が弱っているような場合の便秘には、補中益気丸などで気を補いながら、瀉下薬を用います。
つまり、便秘に便秘薬だけでは、改善が難しいというコトなんです。

ストレス性の便秘は下剤使用に工夫が必要

最近の相談で多く見られるのが、精神的なストレスからくる便秘(気秘タイプ)。
食事を気をつけている方がほとんど。
つまり、食事が原因ではないということです。

漢方には「思えば、すなわち気が結する」といわれていて、頭脳労働者や受験生などの持続的な思考作業は、気の流れを停滞させます。
つまり、気滞(気の滞り)は、胃腸の蠕動運動を低下させるため、便秘の原因になってしまうんです。

他にも気分が落ち込んだり、気分がすぐれないなどいった精神的”鬱”状態でも、胃腸の働きが低下して便秘の原因に。
反対に、イライラする、怒りっぽい、興奮しやすい人も、気が強く上に昇るため、やはり胃腸の蠕動運動に影響して便秘を引き起こします。

感情が便秘の原因になってしまっているんです。
このような気滞が原因の便秘は、大黄やセンナなどの瀉下薬だけでは、解決できません。
気の運行を調整し、ストレスを和らげる作用を持った開気丸などの併用することが大切。
便秘だからといって、瀉下薬(下剤)だけを用いても効果は上がらないどころか、繰り返してしまいます。
便秘に伴う諸症状、体質などを考慮に入れながら、薬の組立を考え対処しないと、仕事にも影響が出てしまうんです。

たかが便秘、と思わないでくださいね。

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