まずは瘀血(おけつ)について
体には、血液が循環しています。
酸素や栄養を全身に運んで、身体の機能を保ち、生命を支えているのは知っていますよね。
この大切な役割を担っている血液が、汚れたり、粘度が高まって流れにくくなることがあります。
そのような血液ドロドロ状態を中医学では『瘀血(おけつ)』と呼んでいます。
「つまる」「切れる」を予防する丹参という生薬
この瘀血に対し、中医学では血を生き生きとさせて、血の滞りを解消させる方法があります。
それが活血化瘀と呼ばれる治療法です。
中医学には、そのための活血化瘀薬がたくさんあります。
なかでも代表的なものに、シソ科の丹参を中心とする丹参製剤があります。
丹参は日本ではあまりなじみのない生薬かもしれませんが、中国では古くから活血化瘀の治療薬として用いられています。
丹参は単独で用いても、生理痛など瘀血による痛みなどを改善し、活血化瘀の働きをもっていますが、他の生薬と組み合わせることによって、さらに効果の高くなることがわかっています。
日本には丹参に紅花、木香、香附子、芍薬、川芎を成分にした製剤が中国から輸入され販売されています。
瘀血といっても、治療法や原因は千差万別ですので、併用する薬が変わります。
専門家にきちんと相談してから服用することが大切です。