「ウドの大木」がポイント:知られていないリウマチと漢方の関係

意外と知らない関節リウマチ

リウマチとうい病名は、ほとんどの方が知っています。
知っているのは、高齢者の病気だったり、痛い、ということくらいではないでしょうか。

全身に影響があるのですが、代表的なのは関節リウマチ。

関節に炎症が続いて徐々に破壊されます。
進行していくと変形したり固まったりしてうまく動かなくなってしまう病気のことです。

現代では適切な治療によって重症者が減っています。
それでも、患者数は約60万人といわれていて決して珍しい病気ではないんです。
特徴として女性に多く男性の3~5倍といわれていて、その発症ピークは働き盛りの40~50歳代。
もちろん高齢者が発症することもあり、「高齢発症関節リウマチ」といいます。
高齢者の場合は男女の発症率は、ほぼ同じなんです。
例外的に15歳未満で発症する場合もあり、「若年性突発性関節炎」といい、リウマチと関係ないような病名ですが、リウマチなんです。

関節以外の症状

リウマチが起因して起こる症状はあらゆる部位に現れます。

皮膚(関節の近くの結節、皮膚の色・つやの変化)

肺(息切れ、咳)

心臓(むくみ、息苦しさ)

眼(白眼の赤み、ざらざらした眼の痛み)

神経(しびれ、ビリビリした痛み)

血(顔色の悪さ、体のだるさ)

腎臓(蛋白尿、血尿)

胃(胃が痛い、食欲がない、吐き気がする)

骨粗鬆症(骨がもろくなった状態)

まずは、専門医に相談することが大切。

リウマチや関節痛、痺れを改善

中医学(中国漢方)は、全身を診るのはもちろん、生活環境、季節、などからも症状の原因を探ります。
気温・湿度・気圧といった気候変化や天体の運行などからも、病気の発病や悪化の関係も、多くの治験から研究され気象医学として取り込んでいるんです。

研究から、わかったこととして、心臓病、ゼンソク、リウマチなどの疾患は、気象の影響を受けやすいんです。

中医学(中国漢方)では、神経痛やリウマチなどの痛みの疾患のことを「痺症」といいます。
私が北京中医院で、偶然、痺証専門の先生から実地で学ぶことができました。
この”痺”とは「つまって通じない」という意味なんです。
体が虚弱になると、防御能力が低下することに。
弱った体、虚に乗じて寒さや湿気などの外邪が体内に入り込みやすくなります。
そのため、気血の流れが悪くなり、痺症を引き起こしてしまうんです。
痺証、つまり、痛みです。

独活という生薬

寒さや湿気などによる邪気を除去、さらに気血のつまりを通すことで足腰や背中の痛み、関節痛、下肢のしびれなどを改善が期待できる生薬に独活があります。
皆さんの食卓では珍しいかもしれませんが、青森だと一般的な山菜のウドのことです。
ことわざにもありますよね。
「ウドの大木」
役に立たないものという意味なんですが、実は薬用として、とても有用な植物なんです。
根茎部は昔から漢方薬として用いられていたんですよ。
この独活を主薬とする漢方処方が、一般的のも販売されています。
中国唐代の古典「千金要方」にも記載があります。
古くから邪気を取り除く薬と正気を助ける薬がバランスよく配合された名処方なんです。

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