糖尿病とダイエットと不妊治療の微妙な関係

糖尿病が妊娠しにくい原因は「不明」

不妊症や月経不順の原因のひとつに糖尿病があります。
なぜ糖尿病の女性は月経不順になりやすいのか理由は完全にはわかっていません。
全く解っていないということではないのですが、規則的な月経には規則的な排卵が必要であり、血糖を下げる働きのあるインスリンはその排卵機構にとって重要なホルモンなのは間違いないはずです。

2型糖尿病や妊娠糖尿病の基本的な病態をインスリン抵抗性といいます。
インスリン抵抗性は肥満や多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の原因として報告されています。
つまり肥満もPCOSも排卵障害からの不妊の原因となっていることがあります。
正しいダイエット、つまり栄養素をしっかりと摂取しながら生活習慣を見直すことで妊娠された方もいます。

病院では、PCOSが原因でインスリン抵抗性改善薬を投与して排卵障害が改善され、妊娠率が上昇さらに、流産率も減少することが報告されています。

月経不順を訴える肥満女性に対して、食事療法と運動療法、つまり生活習慣の見直しで体重をある程度減少させることで月経が規則的になったりすることもあります。

中医学(漢方)での糖尿病の原因と考え方

中医学では、糖尿病の原因を、その症状によって「痰濁」「瘀血」「気虚」「陰虚」「燥熱」としてとらえ、予防・治療法を考えます。

痰濁・痰濁

体内にたまった水分や脂質のことを言います。
糖尿病患者の多くは肥満体であり、中医学では肥満を痰濁のたまった状態とみています。
また、糖尿病患者は高脂血症を伴うことが多いようです。
血脂(痰濁)は大きな血管に沈着し、粥状硬化となりますが、中医学では、その粥状物も痰濁に属するものと考えています。

血瘀

北京中医薬大学東直門医院での臨床観察および大量の文献データを総合すると、糖尿病の中期には舌の色が暗紫色になることがわかっています。
これは瘀血(血の滞り)の症状です。
血液中に基準以上の糖質が溶けこむと、当然ながら血液粘度が上がるため、血管内では血液循環障害が起こりやすくなります。
東直門医院が122名の糖尿病患者の血流状態を調べた結果によると、いずれの糖尿病でも血液粘度は健康な人よりもはるかに高い値をなっています。
結局、糖尿病は血液の流れが滞るため、からだ全体の機能に異常が起こってくるのです。

気虚

333例の糖尿病糖尿病患者に対する臨床研究を総合すると、「気虚」、つまりエネルギー不足の症状が見られる人は全体の66.7%を占めています。
すい臓から分泌されるインスリンというホルモンが不足すると、血中の糖分をエネルギー源として利用することが難しくなります。
ある人では、糖尿病になると赤血球膜にあるエネルギー分解酵素の働きが正常時よりも低下します。これもエネルギー代謝不足の1つの原因となります。

燥熱陰虚

中医学では、糖尿病は「消渇」といいます。のどの渇き、頻尿、お腹がすきやすい、多食多飲などが特徴的な症状として見られるためです。
これらの症状は、すべて燥熱によって体液を消耗することによって起こります。
過食、飲みすぎ、甘い物の取りすぎ、喫煙などがその元凶とされています。タバコと酒は辛熱に属し、多量の飲食は体内で熱に変わり、いずれも体液を損ないます。
インスリン非依存型糖尿病の予防と治療は、生活習慣の改善が鍵となります。
食事をコントロールしたり運動の習慣を身につけることで、体内の痰濁のレベルを下げることができます。
これに活血化瘀(血流改善)や化痰、補気などの中成薬を併用することで、さらに良い効果を得ることができます。

自分だけで継続は無理

自分だけで、糖尿対策は難しいです。
私の考えでは、できないと思っています。
そもそも、本当に自分の体に合っているのか?
相談される方の「対策」を聞いてみると、間違っている方が多いんです。
早めに修正した方が、努力が報われるはずです。

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