妊活クライシスについて

夫婦の絆を深めるために

妊活クライシスと言う言葉を聞いたことがあるでしょうか?

不妊治療に悩む患者様とお話していく中で少なくないのが妊活をきっかけに夫婦仲に亀裂が入ってしまうご夫婦が多々おられ、妊活クライシスと言います。

妊娠や出産、子どもを作ることを望む夫婦は多くいますが、それが夫婦仲を悪くしてしまうことがあるなんて……。

これから結婚して子どもを、と考えている人も、なかなか子どもを授からないことに焦りを感じている人も、妊活クライシスについて考えておくことは大事です。

妊活が原因で離婚するケースも少なくない?

愛する人との間に子どもがほしい。

ですが、いざ妊活を始めると、意識のズレによって夫婦仲がぎくしゃくしてしまうこともあるとか……。
最悪の場合、関係を修復することができずに離婚ということもあり得ます。
夫と妻で、妊活に対する意識にはどのくらいのズレがあるのでしょうか?
すべての夫婦に当てはまるわけではありませんが、妊活クライシスに進んでしまいやすい夫婦にありがちな“ズレ”を紹介します。

夫婦間妊活意識のズレ1:排卵日セックスへの積極性

女性にとっては、“排卵”は身近です。
子どもを望んだとき、排卵のタイミングに合わせてセックスをすることはとても大切な妊活です。
ただ、いつが排卵日なのかは、女性本人にしかわからないことです。
ですから、どうしても妊活中は、女性からセックスを誘うことになります。
子どもがほしいと思えば、月に一度しかない排卵日が貴重な日です。
ですが、男性にとっては、その重要性がイマイチわかりにくいということも。

「セックスをすれば妊娠する」と考えている男性もいるかもしれません。

すると、「排卵日だからセックスを!」と求める妻と、
「別に今日じゃなくても」と考える夫といったズレが起こってしまうのです。
カウンセリングのポイントは男性側に妊娠の仕組みと排卵日の重要性をしっかり理解してもらう事が大切です!

夫婦間妊活意識のズレ2:不妊治療への積極性

女性にとっても、不妊治療というのはナーバスな問題です。
お金もかかりますし、精神的にもつらいものです。
毎月生理が来るたびに落ち込み、自分を責めるという人もいるでしょう。
一方、男性にとっても、不妊治療は精神的につらいものでしょう。

たとえば精液検査。

この検査を受けることに抵抗感を抱く人は案外大勢います。
また、「不妊=妻側の理由」と思い込んでいる人も少なくなく、自分が不妊治療へ行くことを現実的に考えられない人もいるでしょう。

すると、お互いに心が追い詰められて余裕がなくなり、ケンカが増えてしまうこともあるのです。

ここでのカウンセリングのポイント=ご夫婦二人にお互いの不妊治療の不安や痛みを理解して支え合うことをお話する

夫婦間でズレがあることは、ある意味しかたがないことかもしれません。

妊娠・出産についての知識も、学校では基本的なことしか教えてもらえませんから、自分で調べていくしかありません。
そこに差が出てしまうのは致し方ないことなのです。
ですが、夫婦で妊活を始めると決めたのであれば、その差やズレを、お互いが埋めていくという作業が必要になってきます。

子どもは、一人では作れません。

夫婦で支え合い、愛し合うことで授かることができるのです。

夫婦間の妊活意識ズレが生じるポイントは、やはりコレ

子どもを作るためには、何が必要なのか。

お金?
時間?
心の余裕?

夫婦の間にある妊活に対する意識のズレは上記の3つが一番の部分です。
ここの部分のズレをなくしていく上で大事なのは、やはりしっかりと向き合って話し合うことを理解してもらう。
夫婦で共通認識を持つこと。

・また、今、それぞれが抱えている問題が何かを伝え合う事が大事です。

・仕事の状況や体調、妊活や不妊治療に対しての不安や疑問を、隠さずに話し合う。

・そして、もっと大事なのは、夫婦で目指す未来を話し合う。

夫婦の人生は、妊娠したらゴールではありません。
そのあとも続いていきますし、妊娠をしなくても続いていくものです。

夫婦としてどんな人生を歩んでいきたいか――

子どもを授かるか授からないかに関係なく、ご夫婦がどう生きていくかを確認し合ってください。

共通の目標や夢、目指すべき夫婦像があるだけでも、妊活における衝突を回避できます。

もし今、不妊に悩む患者様がおられ「妊活クライシスかも……」と思われたら、ポイントを踏まえたうえで一度、夫婦で向き合って話し合うことが大事です。

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