ストレスへの対応②漢方薬がストレスの熱を鎮める

感情は臓腑を傷つけている

怒りは肝を傷つけ
喜びは心
悲しみは肺
恐れは腎
思い悩むと脾(消化器系)を傷つける

といったように、中国漢方では喜怒哀楽の感情と各臓腑との間に強い強いつながりを考えられています。
皆さんも、経験あると思いますが、悩むと胃が痛いっていいますよね。
中国漢方で精神的なストレスの影響を、最も受ける臓腑は「肝」なんです。

前回は、ストレスによる肝の負担が、脾に影響して起きる胃腸機能失調について触れました。
(ストレスへの対応① 肝と胃腸調和させる)

一方、ストレスによる緊張状態が長く続くと、気の滞りが「肝熱」「肝火」といった熱症状を作り出します。

青森ですと、たまに聞くことがあるのですが、堆肥を長く積んでおくと、内部に熱がこもって、燃えだすことがあるそうです。

それと同じように、精神的なうっ積状態も長く放置すると熱を帯び、ひどくなると火に変わります。
気分転換などによって、ストレスの解消に努めることの必要性も火事になる前の消火が大切なんです。

こうした熱症状は、比較的体力のある人で、病気でいうと更年期障害、自律神経失調症、高血圧症、結膜炎などの時によく見られます。
怒りっぽい、イライラ感などの情緒の乱れに加えて、顔が赤くのぼせる、目が充血する、血圧が上がる、頭痛、めまいなど頭部の症状として現れることが多いのも特徴です。

漢方では、熱を取ったり、気のめぐりをよくする漢方薬を選びます。
熱を鎮めて、肝本来の疏泄作用を取り戻すには、瀉火利湿顆粒(しゃかりしつかりゅう)や釣藤散(ちょうとうさん)などが選ばれることが多いんです。
必ず、専門家に選んでもらってくださいね。

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