漢方の誤診「薬用いるのは兵を用いるがごとし」「生兵法はケガのもと」

以前に、虚・実判定の間違いによる誤診の続きです。
「漢方診断で見かける虚実の間違いは体調を崩す」

漢方での素人とプロの違い

症状などが、ハッキリとしている場合は、判断しやすいのですが、ほとんどの場合、多くの症状が複合的に重なっていることが多いんです。
特に虚・実が混在している(虚実挟雑きょじつきょうざつという)病症の場合は、さらに対処が難しくなります。

肝硬変の患者を例にとると、まず目立つのは、門脈のうっ血や腹壁静 脈の怒張、脾臓の腫れ、腹水など。
これらの病理状態は、「実邪」に属します。
しかし一方では、病気の慢性化に伴い、抵抗力が低下して、疲れやすい、だるい、食欲がない、貧血といった、「虚」の状態も存在しているんです。

また、体力が低下した高齢者では、胃腸の働きが弱いため、便秘(実邪)になりやすい。
特に、重病で衰弱がひどく寝たきり状態の場合、その傾向が強くでてきます。

このように虚実が混在しているとき、病理産物があるからといって、活血化瘀薬や通便薬・利水薬などの瀉剤を安易に使用すると、体力を消耗しすぎることになり危険なんです。
逆に補剤だけに頼ると実邪を助長し、病状がさらに悪化することに。
メッチャ複雑。
どうすりゃいいんだ、状態。
でも、よく考えると、このような症状のように、混在していることは、普通に起こっています。

どうする

治療法としては、まず虚を補った後で実邪を除く(先補後攻)、反対に実邪を除いた後で虚を補う(先攻後補)、補法と瀉法を同時に用いる(攻補兼施)など、ケースバイケースで対処していきます。

ここが、プロの技術。
さじ加減だったりします。

中国漢方には、「薬を用いるのは、兵を用いるがごとし」という言葉があります。
また日本には「生兵法はケガのもと」という言い方も。
薬を使いこなすには、兵法(中医学理論)と兵の能力(薬物学)を知っていることが必要となるんです。

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